Belgium

国土

19世紀にネーデルラント連合王国から独立した。立憲君主制の国。1993年の憲法改正により連邦制に移行した。オランダ語の一種であるフラマン語が公用語の北部フランデレン地域と、フランス語が公用語の南部ワロン地域、ドイツ語が公用語の地域がある。面積は30528㎢で日本の1/12の大きさ、人口は約1,149万人、首都はブリュッセル。隣国のオランダ、ルクセンブルクと合わせてベルクスとよばれる。

 

言語・宗教

ローマ・カトリックが約75%、プロテスタントが約25%、イスラム教が約3%。ユダヤ教徒もいる。オランダ語、フランス語、ドイツ語が話されている。

 

政治・経済

立憲君主制で、国家元首はベルギー国王。GDPは5296億ドル、一人当たりGDPは446,116ユーロ(2019年)。

 

婚姻

夫婦別姓を取っている。同性婚は2003年から合法化された。

 

年表

ベルギーの生殖補助医療 関連年表

 

1956 非配偶者間人工受精が行われたことが報告される(Freel University Brussels)
1970 初の精子バンクが設立
1983 初の体外受精児が誕生
2003 同性婚が認められる
2004 Belgian Advisory Committee on Bioethicsにより、代理出産は倫理的に許容できるとされる
2007 Law on Assisted Reproduction and the use of surplus embryo’s and Gametes(補助生殖および余剰胚と配偶子の扱いに関する法)制定
2014.11 補助生殖および余剰胚と配偶子の扱いに関する法、修正案

 

代理出産

代理出産は、法律により厳しく制約されているが、利他的代理出産のみ、認められていると解釈できる。代理出産を提供するクリニックは少ない。
これまで代理出産に関し、下記のようなトラブルがあった。

2005年 代理出産子Baby Donnaが誕生。代理母はお金を受けとり、依頼者の精子で妊娠、その後、依頼者には流産したことにし、子供をオランダのカップルに売り渡してしまった。依頼者は告訴を取り下げたが、代理母とオランダ人カップルは有罪となった。

2008年 商業的代理出産による子供が誕生。依頼者の精子を用いたが、出産後、代理母の夫の子供であることが判明。代理母は13,000ユーロを受け取っていた。

 

精子・卵子提供

ベルギーの法律により、精子提供は、匿名、非匿名、家族、友人や知り合いからの提供のいずれもが認められている。13施設に精子バンクがある。無償で行われる。ドナーの募集のための広告は容認されていない。ひとりのドナーからの子ども数は6人までとされている。異性カップルだけでなく、レズビアンやシングルの女性も精子提供を受けることができる。もし非匿名のドナーを利用した場合は、子供は18歳になるとドナーの個人情報を得ることができる。

法改正案として、過去に匿名だったドナーでもその後、撤回することができ、レシピエント家族と面会することができるようにするというものがある。両者を仲介する組織の設立が想定されている。また、匿名性を完全に廃止し、子供が12歳、16歳、または18歳になった時にドナーの情報をえることができるようにするというものがある。

過去に精子ドナーになった男性に対する調査で、「もし非匿名なら提供したか?」の問いに対し、71%が提供しなかったと答えた(Ide et al.2015)。

 

出自を知る権利

補助生殖および余剰胚と配偶子の扱いに関する法では、出自を知る権利については触れられていない。

 

同性カップル・アクセス権

2006年、同性カップルが養子を取ることが認められる。レズビアンカップルや独身女性も生殖補助医療や配偶子提供を利用できる。

 

Link

Embryo Law-BelGisch Staatsblad Act of 17

Beligian Act of 6 Jule 2007 Law on Assisted Reproduction and the use of surpluss embryo’s and Gametes (Wet Betreffende de medisch begeleide voortplanting en de bestemming vande overtallige embryo’s en de gameten) Link

Lahaye-Battheu L, Somers I.Proposal to amend the law of 6 July 2007 regarding medically assisted reproduction and the disposition of supernumerary embryos and gametes, to regulate the non-anonymous donation of gametes and the promotion of the right to identity for donor offspring. Belgian Chamber of Representatives. Doc.54 0618/001 (13 Nov 2014)  Link

Van Peel V. Law proposal to install an institute for the preservation and management of donor data. Belgian Chamber of Representatives. Doc. 54 0952/001 (11 March 2015) Link

Van Hoof E, Becq S. Proposal to amend the law of 6 July 2007 regarding medically assisted reproduction and the disposition of supernumerary embryos and gametes, to regulate the non-anonymous donation of gametes and the promotion of the right to identity for donor offspring. Belgian Chamber of Representatives, Doc.65 1066/001(6 May 2015)

Belgian Register for Assisted Procreation(BELRAP)   Link

まだら模様のヨーロッパ 〜ドナーの匿名性をめぐって〜(Dr. Astrid Indekeu)  Link

ドナーの特定可能性がもたらすもの(Prof. Guido Pennings) Link

ベルギーのサポートグループ (Donor Families(David))  Link

スピークアウト~ベルギーのSteph~ (Mr. Steph Raeymaekers) Link

 

グループ

Donor Kinderen  Link

Donor Families  Link

De Verdwaalde  Link

Kinderwens  Link

 

文献

Annelies Thijssen et al. 2017 Motivations and attitudes of candidate sperm donors in Belgium.Mental Health 108(3):539-547. Link