政治・社会

国土面積は11.09万平方キロメートル(日本の三分の一)、人口は約718万人、首都はソフィアでEU加盟国である。
ヨーロッパの共和制国家で、バルカン半島に位置する。総GDPは約489.52億ドル、一人あたりのGDPは約6819.9ドルである。失業率は11.6%。ブルカリアは1991年から市場経済移行のための経済改革を開始したが、1996年の経済危機によるマイナス成長、500%を超えるハイパー・インフレにより大きな困難に直面した。

 

民族･宗教

住民は、スラブ系のブルガリア人が83.9%、トルコ人が9.4%、移動型民族のロマ人が4.7%、その他、となっている。
宗教は、大多数がブルガリア正教会(ギリシア正教等が属する東方正教会の一派)が82.6%、イスラムが12.2%、ローマ・カトリックが0.6%、プロテスタントが0.5%、他にユダヤ教信徒がいる。

 

年表

生殖補助医療　関連年表

 

 

体外受精

ブルガリアには約30もの不妊治療クリニックがあるとされ、そのうちの26施設は私立病院である。体外受精クリックを設立するためには健康省の許可が必要であり、クリニックは実施したサイクル数、採卵数、ドナーについて報告する義務がある。体外受精についてのデータはExecutive Agency for Transplantationにあるが、公表されていない。

 

法律

European Tissue and Cells Directiveが適用されている。他､2007年からRegulation No.28 of Ministry of Healthがある。この法律によれば、生殖補助医療は、既婚及び未婚のカップル、独身女性に認められており、自己卵子及び提供卵子を使用した体外受精は閉経時まで可能である。精子・卵子ドナーは妻/夫またはパートナーの書面による同意が必要で、両当事者(ドナーとレシピエント)は原則として匿名である。親の選好を満たす目的で子どもを性別を選ぶことは許されない。移植胚数については、患者の年齢、胚のステージ、過去の不成功回数などによって細かく規定されている。卵母細胞、精子、胚の凍結保存が認められている。

 

代理出産

代理出産は禁止されている。

 

精子・卵子提供

配偶子提供は合法的に実施されている。ドナーは匿名である。ただし、姉妹などの近親者からの卵子提供は認められている。妻の血縁者からの精子提供は禁止されているが、夫の血縁者からの提供については明記されていない。

 

卵子ドナー

ドナーは自分の子どもを含めて5人まで、既に自分の子どもが1人以上いることが条件である。クリニックは、センターにドナーについての情報を報告する義務があり、データはExecutive Agency for Transplantationに保管されている(例えば、スペイン、チェコ、ギリシア、キプルスなどにそのようなセンターは存在しない)。
匿名卵子ドナーは34歳まで、近親者の場合は38歳まで。精子ドナーについて年齢制限は存在しない。ドナーは匿名だが、血液型、身長体重、髪と目、皮膚の色などの身体的特徴、学歴、職業、趣味などの情報を得ることができる。

 

胚提供

胚提供は合法的に行われている。カップルは、匿名で胚を提供できる。凍結受精卵の保管について特に定められた期限はないが健康省は5年を超えないよう推奨している。

 

Link

Bulgarian Executive Agency for Transplantation (BEAT) Link

Regulation No.28/2007 of Ministry of Health  Link

Bulgarian Health Act (2004)

The Bulgaria Health Act   Link

Law on the Transplantation of Organs, Tissues and Cell  Link

Order No. 28 of 20 June 2007 on Assisted Reproduction Activities of Bulgarian Ministry of Health  Link

The EU Tissues and Cells Directive (Directive 2004/23/EC)   Link

European Medical Device Directive (Directive 93/42/EEC).  Link

National Registry of MAR.   Link

 

 

文献

Constructing Parenthood and Nation in Bulgaria through New Reproductive Technologies. Rebellious Parents: Parental Movements in Central-Eastern Europe and Russia. Link