国土
カンボジア王国は、東南アジアのインドシナ半島南部に位置する立憲君主国家。人口は1,513万人、公用語はクメール語。一人あたりのGDPは1,080ドルである。首都はプノンペンにある。1993年に誕生した。
宗教・民族
クメール人が86%、華人が5%、その他4%がチャム族などの少数民族である。国民の90%以上が、仏教(上座部仏教)を信奉する。
年表
カンボジアの生殖補助医療 関連年表
2012 | 国内初の不妊治療クリニックが設立される(Dr.Sean Sokeang) |
2014.09 | 国内初の体外受精クリニックが設立される(Fertility Clinic of Cambodia) |
2014.11 | カンボジア政府より、商業的代理出産は人身売買にあたるとの見解が示される |
2015.03 | New Life Global Networkのカンボジア支店が設立される |
2015.06 | 体外受精による初めての出産に成功(Fertility Clinic of Cambodia) |
2016.06 | 代理母32名が摘発される |
2016.08 | 代理出産の規制についての政府会議が持たれる |
2016.10 | 代理出産の禁止が決定される(保健省省令) |
2016.11 | カンボジアで代理出産を行っていたオーストラリア人エージェントが逮捕される。23名の代理母(18名は妊娠中)が摘発される |
2017.04 | 内務省から外国人依頼者の代理出産子の出国についてのガイドラインが公表される |
2017.07 | 内務省から代理出産についてのガイドラインが公表される |
2018.03 | 法務省から代理出産法案が提出される |
2018.06 | 代理母30名と、代理出産ビジネスに関わっていた中国人らが摘発される |
2018.11 | 代理母11名が人身売買の罪で逮捕される |
2019.10 | 人身売買についての国家アクションプラン2019-2023に、新しい人身売買の形態として、代理出産の取り締まりが盛り込まれる。 |
法律
生殖補助医療に関する法律はない。
代理出産
生殖補助医療に関する法律がなく、商業的な代理出産は禁止されていないと解釈されている。タイで商業的代理出産が禁止された後は、タイのクリニックに保管された外国人依頼者の受精卵をカンボジアに輸送し、唯一の体外受精クリニックでタイ人代理母に移植するということが行われている。カンボジア人のドナーや代理母のリクルートも開始されている。現地のブローカーによれば、出産に成功した代理母は1万ドルの報酬を手に入れる。一方、2014年11月にカンボジア政府は商業的代理出産は人身売買にあたり、違法であるとの見解を明らかにしている。その根拠としてカンボジアの刑法332条にある人身売買禁止が挙げられる。
カンボジア政府の警告にもかかわらず、インド、タイと行き先を失った依頼者がカンボジアを訪れており、日本のエージェントも入っている。この条文が直ちに代理出産に適用されるものかどうかは不明だが、カンボジアはリスクが高い渡航先となっている。
2016年8月、代理出産の本格的な取り締まりに向けて、女性省、保健省、オーストラリア大使やドイツ大使などが出席し、政府会議が持たれたことが報じられた。2016年11月、代理出産は禁止された。
精子・卵子提供
法律がなく、有償での提供は禁止されていない。
Link
Reproductive Health Association of Cambodia (RHAC) Link
Criminal Code Link
Surrogacy Situation in Cambodia (OHCHR) Link
Country Cambodia Submission By Prof. Kasumi Nakagawa Link
文献
University of Chicago Law School 2019 Human Rights Implications of Global Surrogacy. Link
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